印鑑とハンコは何が違う?みんな意外と知らない。そうだったのか・・・




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社会人になると一気に身近になるものの一つに「ハンコ」がありますよね。

就職するとき、結婚するとき、家を借りるとき、車を買うとき……人生の節目には必ず登場する「○○印」という存在。

そして、ネットショッピングが一般的になった現代では、宅配業者に渡す書類にポンッと押すハンコの存在も忘れてはいけません。

そういえば、荷物を受け取るときにこんなこと思ったりしませんか?

「あれ? 印鑑どこに置いたっけ?」

同居している人がいるなら、口に出して言っちゃいますよね。

「ねぇ、ハンコ見なかった?」「印鑑? 棚の上にあっただろ?」

……この会話には実は間違いが潜んでいるんですが、気づきましたか?

私たちの日常生活で何気なく使われている「ハンコ」「印鑑」……。同じ意味だと思っている方も多いと思いますが(筆者ももちろんそうでした)これ、実は違う意味なんです。

古代では権力の象徴としても用いられていた「ハンコ」「ハンコ」「印鑑」違いから、なぜ「印鑑」「ハンコ」の同義語となってしまったのか……その謎に迫ってみましょう。

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そもそも「ハンコ」とは?

みなさんが「ハンコ」と聞いて思い描くものと言えば、円形や楕円形の面に名前が彫られていて、細長い棒状のもの……ですよね。

はい。それが正解です。そして、これは正式には「印章」と呼びます。

世界で最初に「印章」が登場したのは、古代メソポタミアだといわれています。当初の目的は「神聖な力を宿すお守り(護符)」の役割も持っていたとか。

その後、権力の象徴や領土の所有者の印としてエジプトなどで広く使われるようになり、その後中国へ。

そして、西暦57年漢王朝から送られたのが、現存する日本最古の印章である「漢倭奴國王」の金印になります。

この先、平安時代から鎌倉時代あたりでは貴族社会を中心に印章の代わりに様々な趣向を凝らした「花押」が登場しますが、その後戦国時代に「花押」を簡略化するために再度「印章」が復活。江戸時代ではその印章は庶民の間にも広まり、実印を登録するための印鑑帳までもが登場するようになりました。

これが、現代の「印鑑登録」の起源になります。

こうして歴史を紐解くと、あの小さな「ハンコ」にはとても重要な意味が含まれていることがわかりますね。

役所での印鑑登録の際には、気持ちを改めてとっておきのハンコを持参してみるといいかもしれません。

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では、印鑑って一体何?

では、私たちが普段よく耳にする「印鑑」とは一体何なのでしょう?

みなさん、ハンコを押すと紙などにその文字が写りますよね。少し難しい言葉で「印影」と呼ばれるものですが、この中で登録や届け出がされたものだけを「印鑑」と呼びます。

そうなんです。印鑑って正式書類などに押された印影のことを言うんです。

だから、「印鑑をとって」や「印鑑どこ?」という文章は間違い、ということになります。

ただし、今では「ハンコ」=「印鑑」という認識が広く一般的に広まっているため、印鑑の意味を知っているハンコ屋さんや銀行もあえて「印鑑扱っています」や「印鑑をお持ちください」というふうに私たちにわかりやすく明記しているそうです。

日本語というのは実は少しずつ変化を遂げています。

最近話題になっている「間違えやすい日本語」などでも様々な言葉が上がってきていますが、例えば「失笑する」は正しくは「こらえきれずに噴き出して笑う」という意味ですが、「笑いも出ないぐらいあきれる」という意味で使っている人が、全体の六割以上いることが文化庁が平成23年度に発表した「国語に対する世論調査」でも明らかになりました。

もしかしたら、印鑑をハンコとして認識しているという世論調査も近々登場するかもしれませんね。

ハンコと言えばシャチハタもあるよね。

余談になりますが、宅配便が届いたときにポンッと押すハンコ。キャップを外せば朱肉なしで簡単に押せるタイプのものを使用している人も多いのではないでしょうか。

あのハンコ、一般的に「シャチハタ」と呼ばれていますが、実はこれも間違いって知ってました?

朱肉なしで手軽に使えるあのハンコ、正式には「インク浸透印」という名称ですが、株式会社シヤチハタが製造販売している「Xスタンパー」という名称のインク浸透印があまりに売れすぎて、気が付くと「インク浸透印」=「シャチハタ」となってしまったようです。

しかも、会社名は「シヤチハタ」とヤが大きいのですが、なぜかハンコの俗称は「シャチハタ」となっています。

ちなみに、とっても便利なインク浸透印ですが、こちらは実印や銀行印など正式な印章としては使用できません。

理由は、印面(文字が彫ってある面)がゴムでできているため、経年劣化が懸念されるためです。また、インク浸透印はその名の通り、インクで色付けされた印章となります。正式な場での印章は朱肉が原則だそうなので、その点からも使用不可となるようです。

意外と奥が深いハンコの世界

いかがでしたか?

今回調べてみて筆者が驚いたのが、ハンコの歴史の長さでした。今、私たちに一番なじみのあるハンコと言えば、自分の名字、となりますよね。

女性の場合は婚姻に際し変更しなくてもいいように下の名前でハンコを作る人もいますが、基本的には名字でのハンコを用意すると思います。

でも、私たち日本人が名字を公に名乗り始めたのは明治8年からです。それまでは位の高い人以外は名字を名乗ることもなく、当然自分のハンコという概念も存在してなかったわけです。

今では様々な場面で当然のように使われているハンコ、そして印鑑ですが、昔はとても貴重なものだということもわかりました。

これからは実印や銀行印はもちろん、何気なく使っている認印やインク浸透印も大切に扱わなくてはな、という気持ちになりますね。

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